バイオ系企業研究職の業務実態~会議地獄編
前回記事では裁量労働制とフレックスタイム制の違いについて説明したった。ちゃんと読んだ?
新卒では裁量労働制になったらアカンいう話や。一応いうておくけど、これはバイオ系研究職界隈の話やで。ワシは他業界知らへんかんな。
んで今日はワシの日常を少し紹介したる。企業勤めの研究員の仕事をイメージする上で少しでも参考になったらええ。脱アカデミア研究室”畜”を果たしてくれ。
日常いうても幅すぎるやき、今日は会議について話したい。
学生んときの会議いうたら、毎週の研究進捗報告会的なものだけじゃね?それか指導教官や指導担当の先輩と個別に実験について話しするとか。そんなもんよね。
で、社会人になると会議が猛烈に増えるんよ。
社会人いうてもポスドクは知らん。でも助教とか、任期付きであっても正規のポジションにつくと教授会みたいなのがあってそれにでえへんといけんとちゃう?
そういうね、いわば雑用の係みたいなんが組織いうんには無数にあって、正規ポジションに着くとそれの一端を否応無しに担わされるっつーイメージや。
小学んときも自分やったやろ?生き物係とかザリガニ水換え係とか金魚餌やり係とか。ワイはドア係が好きやったで。ドアの開閉を管理するんや。強制的に教室の前後の扉に一番近い席に配置されるんやで。やりがいある係やった。
もう一度あの頃に戻りたいで。
会社入るとわかると思うけど、会社にもぎょーさん係があるで。IT管理とか薬品管理とか図書管理とか、まあもっと色々や。
で、会議いうんは係活動に紐付いてるいう場合が多くてな、係活動の数だけ会議がある思うたらええ。
係活動を複数兼務しとると、その分だけ会議に割かれる時間が増えるんやぞ。
もちろん研究者やき、研究の進捗状況の報告みたいんは毎週とかあんねんで。
それとは別に無数の係活動の報告ミーティングがあるわけや。
あと、上場企業だから決算報告の説明会いうんもあるで。基本、正社員は全員参加や。
週単位で考えても、まるっと2日分の時間くらいは会議で失うとるきいがするで。
若手は議事録いうんも書かされるで。会議でもみんなの発言、質疑事項とかを書類に起こすんや。うっかり居眠りもできへん。
どう?企業の研究職狙うのやめたくなってきた?でも会社なんてどこもそうだと思うよ。研究職に限らずね。
一方で朗報もございやす。
会議を減らして業務時間をもっと効率的に使って生産性を高めようみたいなムードは多分どこの会社でも出てきつつある。つか結構昔から言われてることだと思うけど、意識付けが高まりつつある風潮は感じられなくもない。うちの会社も然り。会議を何割削減して業務スピードアップ!みたいな感じや。
でもまあ日本人って会議好きだよね。
特に事務系の人は実験するわけじゃないから会議することが仕事だと思ってる人も多いみたいな。話しでもしてないと眠くなるんちゃうの?
だから、ずっと実験だけしてたいっていう人がいるなら、企業の研究職の正社員はおススメじゃないよ。強いておすすめをあげるのではあれば、おススメは、研究開発系人材を提供する派遣会社で正社員になることかな。派遣先は派遣先の事情によってはコロコロ変わったりもするかもだけど、基本的に実験要員だからずっとピペット握ってられるで。
自分の人生、何に軸を置きたいかしっかり考えることが大事や。
ワシの軸はこうや。
ワシは、前職でラボマネジャーやっとった。で、同じ職場で研究しとる研究員呼ばれる人間見とうて、やっぱり博士号とったんやし研究員呼ばれる人間になりとうなった。
前の職場ではそれは不可能やった。
せやから転職先を必死に探して研究員になったった。だからまあ今は満足や。憧れてた研究員いう肩書き得たわけやし。
結果的に雑用も会議も多いけど(前の会社より多い。会議数は企業規模に比例するの法則を提唱しできるか検討してみたい)。
好きな研究できとる。
以上、今日は会議について話したったで。
参考にしいや。
今日はこの辺で!