博士の日記

医薬系民間企業の研究員を経て、外資系企業でマーケティング職をやっているバイオ系博士が日々を語ります。

企業に入ると好きな研究ができるか?

今日は会社に入ってやりたいことが本当に出来るのか、その辺を考察してみたい。

 

オレテは今の会社に転職してくるときの面接で、海外と直接やり取りできるような研究開発業務がしたいといった。

学生の時、英語をバリバリ使う環境にいたということもあって、英語を活かしたいという強い希望があった。

以前の記事でも書いたけどTOEICも結構高得点取っていたし、それを転職の時にも存分にアピールして海外と積極的に関わりたいですッ!ってアピールした。

結果採用された訳だけど、じゃあ今その願いが叶えられているのかどーかって話。

どうだと思う?

 

ちなみに前の職場の就職面接の時には、その時は研究者じゃなくてラボマネージャーポジションで応募したから、人種国籍問わず世界中の研究者とコミュニケーションを積極的にとって、誰からも必要とされる存在になりたいって言った気がする。

あの頃は若かったなぁ。

まだ頭髪も寂しくなかったし、加齢臭を漂わすアラフォーにもなってなかったしな。

時の流れは人から頭髪というかけがえのない尊厳を奪う残酷なものですね。

そうそう、頭髪といえばアデランスは東証一部上場の大手企業だよ。Spiber っていうクモ糸を産業利用しようとしているベンチャーと共同研究したりもして、もちろんその共同研究する以前からずっと分子生物学的な基礎研究に取り組んで薄毛に悩む人類に救いの手を差し伸べようと企業努力してきたようだよ。こういう社会貢献している企業はどんどん応援していきたいよね。

 

企業就職目指す人は、視野を本当に広くもって調べた方が良いよ。バイオ系の研究職は修士卒でも博士卒でも人気あって、かなり狭き門のようだから選択肢広く持った方が良い。

研究職はこだわりもってそのポジションに就いている人が多くて、こだわり強い分あんまりやめる人がいないっていうのも外部からの侵入を防ぐ壁になっていると思う。

割とホワイトなことが多いしね。自分の周りも見ててそんな感じがする。

辞めていく人は、仕事がつらくてとか、嫌でっていうよりも、もっといい研究環境目指して他企業へステップアップを目指している気がする。

 

で、まあ例えばアデランスにしても、企業名はCMで知っててもバイオ系の研究やってるってあんまり思わんくない?ただ人工毛髪をせっせとつめつめしてそうなイメージ持ってない?

そんな偏見は捨てて、ゼロベースで可能性を検討してみよう。そうすれば意外に未来は明るいカモよ。

でもなんでもかんでも調べてたら博士学生は研究できなくなっちゃうからダメよ。このブログで繰り返し言っているように、東証一部上場企業に絞って応募してみて欲しい。

 

で、本題の、やりたいことができているかってことだけど、

できていないというのが正直なところ。

そりゃあ、この現状に不満もあるけど、今会社から与えられている研究者っていうポジションには満足している。

海外の人とやり取りはできなくても、研究はできている。

じゃあやりたい研究ができているかって?

それは非常に難しい質問だな。

 

会社でやる研究は、自分のやりたい研究とイコールではない。当然ながら。

基礎研究だから、短期的に(例えば1年後とか)売上発現を求められているような業務内容ではないけど、中長期的(3~5年後)には目に見える成果はやっぱり必要で、会社でいうところの目に見える成果とはやっぱり売上への貢献だよね。製品化とか、サービス展開とか、あるいはライセンシングでもいいのかもしれないけど。

会社の方針はちょくちょく変わったりするよ。

じっくり基礎研究に取り組んでくれ、って4月に言われたかと思えば、10月には早期の製品化目指してくれって言われたり。そうやって言われると、3か年計画くらいでじっくり取り組んでいこうと思ってたテーマも計画修正しなきゃいけんくなるしね。

 

やりたいことあっても、自分の好きなように自分のペースでは取り組めないことは承知の上で入社した方がいいよー

 

今日はこの辺で!