博士の日記

医薬系民間企業の研究員を経て、外資系企業でマーケティング職をやっているバイオ系博士が日々を語ります。

バイオ系企業研究者の給料

今日はみんなが気になる給料について話そう。

現在博士や修士の学生で、企業研究者への就職を目指す人はもちろん、アカデミアで任期付ポジションについててゆくゆくは企業へ転職(脱アカデミア)したいと思ってる人も気になるでしょ?

オレテも気になっとったよ。前職研究者やないしね。民間企業ではあったけど。

 

じゃあまず相場感から。

 

多分、バイオ系で研究者目指して一番高待遇得るチャンスいうたら、製薬のトップクラスの企業に入ることや。

武田薬品とか第一三共とかアステラスとか大塚製薬とか、誰もが聞いたことある会社やったらどこでも40歳くらいで年収1000万円くらいいくっぽいよ。

うらやましいな~

 

オレテも大手企業には所属しているけど、いわゆる平均年収(有価証券報告書記載の)は700~800万円代くらいだよ。40代でね。

正確に書いたらバレると嫌だから幅持たせとくけどね。

 

で、前職がね、30歳のとき500万いかんくらいだった。

前職は福利厚生は良かったけどね。社宅補助とか。

で、今は30歳代後半。収入はまあまあ増えて、600万円ちょっとくらいかな。

前職は昇給しょぼかったけど、大手はその点ちゃんと上がっていく気がする。

 

採用時は前職とほぼ横ばいだった。

でも今じゃどんどんあがって、そんなレベル。

さっき言ったような武田みたくすごく良いわけではないけど、世間一般からすると恵まれてると思う。

どう?大手企業入るとそんな感じだよ。

 

じゃあ昇給ってのはどうやってあがっていくか見てみる?

企業では年に一度、人事評価みたいなのがある。古い体質の会社だったりすると、単に毎年一律で、例えばだけど月給ベースで3000円ずつ上がっていく、っていう感じだったりする。

これだと給料の上がりはかなり穏やかになっちゃう。

例えば月給25万円で、ボーナス2ヶ月っていう会社にいたとする。

その場合、現在の年収は25×14で350万円だ。

それが昇給後だと、25.3×14で354万円くらい。

でも昇給方式には固定額じゃなくって月給の何パーセントか上がるっていう場合がある。例えば、月給の1パーセント分毎年上がるってのだと、毎年母数が増えていく分上がり方は年々良くなっていく。1パーセントじゃちょっと少なすぎなきもするけど、それは会社によって異なると思う。

で、人事評価では、年度初めとかに目標立てておいて、その目標に対してどれだけ進捗できたかみたいなのを一年後に評価する。

で、その評価が良ければ昇給率も良かったり、という感じ。

だから昇給率ってのが、仕事を頑張る上での一つのインセンティブになったりするわけだ。

目標の具体例としては、特許を3件出す、ある技術を製品化にこぎつける、とかかな。

新しい実験系を立ち上げるとかでも良いかも。

まあ何かそういう具体的な何かを成し遂げます系の何かを設定する。

で、一年後に上司とその目標を振り返って、どれだけ達成できたか考える。

一年間で色々事情は変わる。年度初めではイケイケだったプロジェクトも、途中で失速して投資許可が降りなくなったりするかもしれない。それが本人の責任である場合(研究頑張らないとかね)もあるけど、会社って多くの場合は経営判断的なもので物事が決まっていくから、本人だけじゃどうしようもない場合もある。

年度途中で誰も予期していなかった異動があるかもしれない。

そういった場合は当然最初の目標は全然叶えることはできていないと思う。そんなときもダメだった、あー残念じゃなくて、もっともらしい言い訳を用意する。

それが一番大切かもしれない。

言い訳というか、どういう事情でそれを達成できなかったのか冷静に、客観的に分析して誰もが納得できる理由を提示できていたら、評価上マイナスにはならんと思うよ。

まあ多くの場合基本は加点主義で、よほど何かルールとかを逸脱するようなことしない限り減点はされんと思うがよ。

 

今日はこのへんで!