博士の日記

医薬系民間企業の研究員を経て、外資系企業でマーケティング職をやっているバイオ系博士が日々を語ります。

実験とテクニシャン

今日も企業研究者の日常シリーズや。でもって今日は、実験とテクニシャンについて話したる。

 

学生のみんななら、まあ普通は自分で実験するよな?

博士課程のような上級生だって、後輩学生使って実験なんてさせないよね?手伝ってもらうことはあるかもだけど。後輩は後輩で卒業かかってて、自分のテーマもってるわけやしね。まあ、ゆとりある研究室なら学生でもテクニシャンに実験お願いできたりすることもあるのかもしらへんけど。そういう特殊事例は置いといて。

一応いっとくけど、後輩学生に自分の実験を指導教員にも無許可でやらせてる人いたらすぐやめなよ。ばれたら怒られるよ。後輩の労働力はあなたのものじゃありません。もっというと学生は研究室の労働力やあらしまへん。

 

で、会社入って研究員になったとして、どの程度自分で実験するのかって話や。結論いうとぶっちゃけな、あんまりせえへんで。

 

前に研究と開発の違いいうていう手よく動かしたり実験うまいと重宝されるいうんは開発部門やって話したと思う。

開発は、テクニシャンもいるけど、自分でもやっぱいっぱい実験するわ。

で、基礎研究部門な、あんまり実験せえへんで。ワイも今年になってから実験したの3日間各1時間ずつの合計3時間くらいや。大げさやなく。

 

基本、テクニシャンに実験お願いして全てやってもらう感じやな。初めて依頼する実験で、テクニシャンの人も経験ないようなことやったら、やり方教えながら実験したりはするで。でもそんな程度や。

中小企業の場合は知らへんけどな。テクニシャン雇うほどの余裕なかったら研究員が全部自分でやるってこともあるのかもしらへん。

つか中小企業で、バイオ系で、かつベンチャーでもなかったら基礎なんてやってんの?基礎やるって企業的に相当体力いるんやで。来年とかの利潤につながらんかんな。

知り合いで中小のメーカーに研究開発職いうて入ったやつは知ってんねんけど、やってること聞いたらいわゆる「開発」業務やった。外知らんと自分がやってることが開発なのか研究なのかもわからんなってくるらしいで。

せやから「井の中の蛙大海を知らず」にならへんように、新卒は中小やなく大企業目指して欲しい。最低でも、研究と開発が部門単位で分かれている会社がエエ。それはガチなおススメや。

自分が何を求められているのか、そもそも何を目指す部署いるのか、その辺はっきりしとる会社に入れると社会人スキルを着々と磨いていける思うで。

で、テクニシャンに実験頼める環境なら、人を上手に動かして(動いてもらって)成果創出につなげる良い訓練にもなる。

人を動かすって考えている以上に大変なんや。だけどコミュケーション取りながらきちっとやってくと必ずなんか出来てくるようにはなる。テクニシャンっていわゆる部下っていうのとはまた違うからイマイチ扱いに困ったりすんねんけど、上手な人間関係築けるようなら大したもんや。上司からも重宝される思うで。

つーわけで、基礎研究部門では研究員って、目標設定して、それを達成するための実験計画立ててスケジュール組んだりして、テクニシャンに実験遂行してもらいながら実験結果自分で考察して整理して変更加えながらゴール目指していくんが仕事や。よく言えば「頭使う人」、悪く言えば「手足動かさんやつ」や。

 

どう?思ってたんとちゃう?それともイメージ通り?

で、ここで出てくるテクニシャンってのが、いわゆるパートおばさん的な場合もあれば、派遣社員で派遣元では正社員の研究員的人材だったりするわけだ。

アカデミア以外で、自分で手を動かしたかったらって話戻ると、メーカー等の企業で開発部門に入るか、派遣会社で正社員になって研究員としてメーカー等に派遣される道を歩むかっつー選択になってくるわけや。

 

わかった?そんな感じやで。

 

今日はこの辺で!