博士の日記

医薬系民間企業の研究員を経て、外資系企業でマーケティング職をやっているバイオ系博士が日々を語ります。

企業研究者とチームワーク

企業研究者の日常。今日はチームワークなんたらについて話そうかな。

オレテの超個人的イメージだけど、企業での研究はチームワークでのチームプレー、アカデミアでの研究は研究者個人個人の個人プレーって感じで思っていた。

みんなはどう思ってる?

 

企業研究者になってみての感想だけど、少なくとも基礎系部門ではかなり個人プレーな感じがしている。

会社としても大企業ではありがちだけど、国内でも複数に研究拠点もあって、それぞれで結構好き勝手やってたり、同じようなテーマを互いに情報共有せずにやってたりする。

もっと酷い例だと、同じ拠点、かつ同じ居室(大部屋)にいても研究チームが違うから同じような機能を持つ機器を重複して持ってたり。

めっちゃ無駄じゃない?なんかその点、大学の方が共通機器みたいな感じで開放されたりしてない?

 

企業の方がその辺考えられていそうなイメージだったけど、意外にダメだね。

でもそういった無駄を省こうという動きは常にあるよ。研究拠点の統廃合はよくニュースにもなるしね。だから年々良くなってはいってると思う。

 

製造設備はさ、液物だと輸送もしづらいから工場を複数持つことは事業戦略上重要だと思う。一方で、研究開発拠点を複数持つ意味ってあんのかなぁ?地方大学とかだとその地方のローカル問題解消みたいなテーマで地方財団とかの予算取りにいってたりするイメージはあるけど、大企業が複数研究拠点持ってその地方地方でローカル問題解決する意味ってある?

いや、多分そもそもローカル問題解消の研究はしてないんだけど、じゃあ何で地方に拠点が必要なのかなって思って。

その地方の大学と共同研究をもともとやってて、その側に企業側の施設を作ってそれが研究拠点となっているっていう例はたまに聞く。

土地代が安いってのもあるけど、それは地方に一つ中央研究所持てば良いだけで、複数持つ意味にはならんしね。

 

話が大幅に逸れたけど、

チームワークは企業研究者はしっかりやってんのって話。

例えばだけど(どこの会社というわけじゃなく)、「白血病の治療薬作る」っていう至上命題を持った研究チームがあるなら、そこでは研究者個人個人が具体的にどういう研究してくか明確な役割り分担があってチームワークで研究すると思う。それは、具体的な製品っていうわかりやすいテーマがあるからだろうな。

 

けど、何でもいいから技術開発みたいな部署だと、まとまりないよね。

うちの会社でも製品ありき系の部署は、内容は開発じゃなく基礎であっても、まとまりある感じがある。その一方で、新規技術開発みたいな一見かっこよく感じる部署は外から見ててカオスだよ。

やっぱり会社入って企業研究者としてやって行くなら、チームワーク研究を遂行していける能力を高める方が大事だと思う。

カオスなチームでカオスにならないようにできる人は、アカデミアでも一流な研究者だけだと思う。企業選ぶグレードの研究者は明確な目標持ったチームに入れるように努力しよう。希望しよう。新卒でカオス研究チームに入ったら企業廃人コースだよ。

廃人みたいな人は何人か知ってるよ。こんな例は実はうちの会社だけだったらウケる。

そうならんよう自分の身は自分で守るのみ。

 

会社望む人に必ず重視して欲しいこと

会社員スキルを高めることだ。

研究者とはいっても所詮会社員。社外の人からすると会社員として見られるんだよ。そこへきてアカデミアみたいな変人オーラ醸してるようだと話に付き合ってもくれないかもよ。

普通な人であること、常識を持っていること、ビジネスマナーがあること、人の話をちゃんと相手の目を見ながら聞けること、お礼をきちんと言えることそんな実は基本的なことが会社員スキルだったりする。

 

で、要するにチームプレーする職場なら、研究者という肩書きであっても社会人スキルはちゃんと身についていくから大丈夫。

今学生の人はチームプレーとかあまりしないかもしれないけど、共同研究に首突っ込んでみるとかして、関係者が多い研究テーマに関わる道を模索してみたら良い。オレテは学生のとき共同研究に浸りすぎて、教官から業務量コントロールするよう指示受けたレベル。会社じゃないのに。そうやってきた背景があったから、就職のときにはチームワークをアピールしたよ。

 

今日はこの辺でな~