実験とテクニシャン
今日も企業研究者の日常シリーズや。でもって今日は、実験とテクニシャンについて話したる。
学生のみんななら、まあ普通は自分で実験するよな?
博士課程のような上級生だって、後輩学生使って実験なんてさせないよね?手伝ってもらうことはあるかもだけど。後輩は後輩で卒業かかってて、自分のテーマもってるわけやしね。まあ、ゆとりある研究室なら学生でもテクニシャンに実験お願いできたりすることもあるのかもしらへんけど。そういう特殊事例は置いといて。
一応いっとくけど、後輩学生に自分の実験を指導教員にも無許可でやらせてる人いたらすぐやめなよ。ばれたら怒られるよ。後輩の労働力はあなたのものじゃありません。もっというと学生は研究室の労働力やあらしまへん。
で、会社入って研究員になったとして、どの程度自分で実験するのかって話や。結論いうとぶっちゃけな、あんまりせえへんで。
前に研究と開発の違いいうていう手よく動かしたり実験うまいと重宝されるいうんは開発部門やって話したと思う。
開発は、テクニシャンもいるけど、自分でもやっぱいっぱい実験するわ。
で、基礎研究部門な、あんまり実験せえへんで。ワイも今年になってから実験したの3日間各1時間ずつの合計3時間くらいや。大げさやなく。
基本、テクニシャンに実験お願いして全てやってもらう感じやな。初めて依頼する実験で、テクニシャンの人も経験ないようなことやったら、やり方教えながら実験したりはするで。でもそんな程度や。
中小企業の場合は知らへんけどな。テクニシャン雇うほどの余裕なかったら研究員が全部自分でやるってこともあるのかもしらへん。
つか中小企業で、バイオ系で、かつベンチャーでもなかったら基礎なんてやってんの?基礎やるって企業的に相当体力いるんやで。来年とかの利潤につながらんかんな。
知り合いで中小のメーカーに研究開発職いうて入ったやつは知ってんねんけど、やってること聞いたらいわゆる「開発」業務やった。外知らんと自分がやってることが開発なのか研究なのかもわからんなってくるらしいで。
せやから「井の中の蛙大海を知らず」にならへんように、新卒は中小やなく大企業目指して欲しい。最低でも、研究と開発が部門単位で分かれている会社がエエ。それはガチなおススメや。
自分が何を求められているのか、そもそも何を目指す部署いるのか、その辺はっきりしとる会社に入れると社会人スキルを着々と磨いていける思うで。
で、テクニシャンに実験頼める環境なら、人を上手に動かして(動いてもらって)成果創出につなげる良い訓練にもなる。
人を動かすって考えている以上に大変なんや。だけどコミュケーション取りながらきちっとやってくと必ずなんか出来てくるようにはなる。テクニシャンっていわゆる部下っていうのとはまた違うからイマイチ扱いに困ったりすんねんけど、上手な人間関係築けるようなら大したもんや。上司からも重宝される思うで。
つーわけで、基礎研究部門では研究員って、目標設定して、それを達成するための実験計画立ててスケジュール組んだりして、テクニシャンに実験遂行してもらいながら実験結果自分で考察して整理して変更加えながらゴール目指していくんが仕事や。よく言えば「頭使う人」、悪く言えば「手足動かさんやつ」や。
どう?思ってたんとちゃう?それともイメージ通り?
で、ここで出てくるテクニシャンってのが、いわゆるパートおばさん的な場合もあれば、派遣社員で派遣元では正社員の研究員的人材だったりするわけだ。
アカデミア以外で、自分で手を動かしたかったらって話戻ると、メーカー等の企業で開発部門に入るか、派遣会社で正社員になって研究員としてメーカー等に派遣される道を歩むかっつー選択になってくるわけや。
わかった?そんな感じやで。
今日はこの辺で!
バイオ系企業研究者の世界~実験結果管理の実態
今日は企業研究職の日常紹介シリーズの一環で、実験結果の管理について紹介したる。
会社においては、「実験結果は個人に帰属するもんやない、会社のもんや」いう原則がある。アカデミアでも本来はそうなんだと思うけど(成果が研究者の所属先法人に帰属する)、企業ではその辺が徹底されている。
アカデミアとの温度差の大きな理由は、企業では研究成果が利益に直結するからやと思う。利益出さな事業継続できへんかんな。メーカー(研究開発型企業)では研究続けて、新し商品をどんどん生み出していかないとビジネスから取り残されるわけなんでな。
それに、アカデミアの場合は競争的外部資金獲得とかがあって、結局予算の出どころが研究者の所属先法人やなかったりするから、余計その辺の線引きが不明瞭になるんやろうな。
その点やけど、企業研究者は完全に会社から金出してもらっとる。せやから必然的に研究結果は会社のもんや。そういう理由から、会社は研究員個人個人の結果をしっかり管理したがる。
んで、管理の方法が面倒だよっちゅう紹介を今日はしちゃるで。企業研究職目指すのやめたくなるかもよ?いい?
知ってから選択する権利が大事だと思うで、この日常紹介シリーズは特に大事やと個人的には思うとる。
で、これは会社によると思うけど、報告単位として考えると少なくとも以下のパターンがあるで。
・日報
・週報
・月報
・四半期報
・半期報
・年報
こんなもんや。
ウチの会社でも、さらに研究グループによってもその辺の管理基準はある程度温度差がある。グループ長のさじ加減に任されとる部分があるってことや。でも最低限、週報と月報、そして半期に一度の報告が必要や。
知り合いの会社の話やけど、日報を毎日A4一枚くらいの紙にまとめなアカン会社もあるらしいで。そんなんなのに、より詳細な週単位の報告書も必要だったりするらしいんや。報告書書いてるだけで毎週終わってまうでな。
ワイは週報結構適当に書いとる。本当はやったこと全部書いた上で、結果の考察だったり次に何するかみたいな予定だったりも書け言われとるんや。論文とかにまとめるんはワクワクすっけど、なんかこんな週単位の報告にはワイは力入れる気になれずちゃんとできてないで。その辺に惜しみなく力を注ぎこむことのできる能力を、人は「会社員力」言うらしいで。
言われたことに真剣に取り組む能力や。
まあワイはそんなんが結構ニガテやったりして、実は今の職場でも適応することに結構苦労しとる。ニガテやけど最近は最低限文句を言われないレベルで記入しるコツは覚えてきた。出来ないモンはできへんし、人の適応能力には限界がある。無理して適応しようとすると、多大なストレスになったりする。ストレス抱えて仕事するんは嫌や。だから折り合いつけて何とかやっとる。理想の仕事なんてないんやなってぶつくさ文句言いながら仕事しとる。憧れの研究職になった言うて、成れの果ては結局こんなもんや。
そんな現実知っても研究員になりたい?
なりたいよね。自分は何言われてもなりたかった。研究職も大変だよって周りから言われ続けたけど、転職したったわけやし。
一度持った夢貫きたいよね。
周りから反対された上でも貫きたいと思えるような夢じゃなきゃ夢じゃないよ。だから、この記事読んで、こんな風に感じながらも仕事やってる研究員がいるって知って、それでもやっぱ自分は研究だなって思う人だけ自分の道を突き進んだらエエ。
実験結果の管理いう話に戻るけど、月報やったら使ったお金額とかも細目書かなきゃいかんで。面倒くさない?でもそれが企業なんだなって感じ。
半年に一回くらいには、このままこのプロジェクト進めるか止めるかっつー大事なプレゼンもせなならん。とにかく利益を求める場なんやで、企業いうんは。せやから金になりそうなことはやらせるけど、そうじゃないことはそうそうに止めさす。
企業ってそんなところやで。
今日はこの辺で!
バイオ系企業研究職の業務実態~会議地獄編
前回記事では裁量労働制とフレックスタイム制の違いについて説明したった。ちゃんと読んだ?
新卒では裁量労働制になったらアカンいう話や。一応いうておくけど、これはバイオ系研究職界隈の話やで。ワシは他業界知らへんかんな。
んで今日はワシの日常を少し紹介したる。企業勤めの研究員の仕事をイメージする上で少しでも参考になったらええ。脱アカデミア研究室”畜”を果たしてくれ。
日常いうても幅すぎるやき、今日は会議について話したい。
学生んときの会議いうたら、毎週の研究進捗報告会的なものだけじゃね?それか指導教官や指導担当の先輩と個別に実験について話しするとか。そんなもんよね。
で、社会人になると会議が猛烈に増えるんよ。
社会人いうてもポスドクは知らん。でも助教とか、任期付きであっても正規のポジションにつくと教授会みたいなのがあってそれにでえへんといけんとちゃう?
そういうね、いわば雑用の係みたいなんが組織いうんには無数にあって、正規ポジションに着くとそれの一端を否応無しに担わされるっつーイメージや。
小学んときも自分やったやろ?生き物係とかザリガニ水換え係とか金魚餌やり係とか。ワイはドア係が好きやったで。ドアの開閉を管理するんや。強制的に教室の前後の扉に一番近い席に配置されるんやで。やりがいある係やった。
もう一度あの頃に戻りたいで。
会社入るとわかると思うけど、会社にもぎょーさん係があるで。IT管理とか薬品管理とか図書管理とか、まあもっと色々や。
で、会議いうんは係活動に紐付いてるいう場合が多くてな、係活動の数だけ会議がある思うたらええ。
係活動を複数兼務しとると、その分だけ会議に割かれる時間が増えるんやぞ。
もちろん研究者やき、研究の進捗状況の報告みたいんは毎週とかあんねんで。
それとは別に無数の係活動の報告ミーティングがあるわけや。
あと、上場企業だから決算報告の説明会いうんもあるで。基本、正社員は全員参加や。
週単位で考えても、まるっと2日分の時間くらいは会議で失うとるきいがするで。
若手は議事録いうんも書かされるで。会議でもみんなの発言、質疑事項とかを書類に起こすんや。うっかり居眠りもできへん。
どう?企業の研究職狙うのやめたくなってきた?でも会社なんてどこもそうだと思うよ。研究職に限らずね。
一方で朗報もございやす。
会議を減らして業務時間をもっと効率的に使って生産性を高めようみたいなムードは多分どこの会社でも出てきつつある。つか結構昔から言われてることだと思うけど、意識付けが高まりつつある風潮は感じられなくもない。うちの会社も然り。会議を何割削減して業務スピードアップ!みたいな感じや。
でもまあ日本人って会議好きだよね。
特に事務系の人は実験するわけじゃないから会議することが仕事だと思ってる人も多いみたいな。話しでもしてないと眠くなるんちゃうの?
だから、ずっと実験だけしてたいっていう人がいるなら、企業の研究職の正社員はおススメじゃないよ。強いておすすめをあげるのではあれば、おススメは、研究開発系人材を提供する派遣会社で正社員になることかな。派遣先は派遣先の事情によってはコロコロ変わったりもするかもだけど、基本的に実験要員だからずっとピペット握ってられるで。
自分の人生、何に軸を置きたいかしっかり考えることが大事や。
ワシの軸はこうや。
ワシは、前職でラボマネジャーやっとった。で、同じ職場で研究しとる研究員呼ばれる人間見とうて、やっぱり博士号とったんやし研究員呼ばれる人間になりとうなった。
前の職場ではそれは不可能やった。
せやから転職先を必死に探して研究員になったった。だからまあ今は満足や。憧れてた研究員いう肩書き得たわけやし。
結果的に雑用も会議も多いけど(前の会社より多い。会議数は企業規模に比例するの法則を提唱しできるか検討してみたい)。
好きな研究できとる。
以上、今日は会議について話したったで。
参考にしいや。
今日はこの辺で!
【企業研究者の日常】フレックスタイム制のススメ
前回は毎日の業務で英語使うのかって話をしたさかい。今日は日常的な仕事の話を聞かせたる。まず導入編として、勤務時間の規則について話したる。どうせアカデミアの研究室畜は知らんやろ。しっかり読んどきーや。自分の身は自分で守らなアカンで。
前提知識として、使用者(会社経営側のこと)は労働者から搾取することしか考えてないと思った方がいい。んで、社会的弱者である労働者を守る法律やルールが存在してるんや。
◆前回記事:バイオ系の民間企業(内資)研究職の業務での英語使用量の実際
https://micromegane.hatenablog.com/entry/2019/03/14/081144
まずは改めて、ワシの職場環境のおさらいでもしようか。
●バイオ系、医薬品製造
●東証一部上場
●事業規模は年間売上高数千億円レベル
●人員はグループ含めると10,000人以上おる
●ワイはそん中の基礎研究部門所属
●ワイは役職なし(「研究員」という肩書きはある)
こんな感じや。
勤務はアカデミアでよくある「裁量労働制」やなくて、「フレックスタイム」じゃき。
裁量労働はどんだけ働いても残業代(超過勤務手当)は出えへんけど、フレックスはちゃんと出るで。残業するなするなってよく言われとうけんど、ウチの場合は基礎研究部門は大丈夫や。やっぱ研究やき残業勝手にしても咎められんわいな。
修士で卒業して大企業(TOPIXコア銘柄に入ってるクラスの)の研究開発に入ったワシのダチ公がいんねんけど、残業代でえろう稼いどるいうとった。ワシ前職が裁量労働やったき、残業代で稼ぐいうとる意味わからんかったんがじゃが、今の職場に来てからよくその意味わかったで。残業は稼ぐためにするもんや。
世間には残業せえへんと暮らしてきつういうとるんもおるようやけど、ウチはいうても医薬品メーカーやき、残業せんでも暮らせんねんけど、残業代つくともっと贅沢できるで。
アカデミアじゃ絶対ない感覚と思うでな。
フレックスいうても管理職いうんになると残業代つかなくなるけん、管理職手当の低い職場だろ逆転現象も起きるらしいで。注意しとき。
まあ残業や。労働基準法の36協定いうんで年間と月間の残業時間は規制されとるけど、普通にホワイトに暮らしてる分には大丈夫やき。
特にこれから就職しようとしてる学生には特に注意して欲しいと言いたいのは、基本新卒入るレベルのポジションで裁量労働制いうんはやめとき。裁量労働制って普通は専門業務型裁量労働制いうて、職種の類型が研究開発とか、法律家、建築家とかってある一定の職種に定められとる。
でも注意したいのは研究開発職であっても、自己の高度な裁量をもって業務に望んでいるんでない限り専門業務型裁量労働制には本来ならないんよ。
そこんとこ認識せずに残業代対策のために研究開発を全て裁量労働制にしている中小企業が結構いっぱいある印象を受けている。
新人で、特に修士卒なら裁量労働制なんて有り得ないと思う。修士卒学生にいきなり「全て君に一任する」とかいう?いわへんで。まずは社畜や。
裁量労働で新人を働かすような、そういう企業には入らないで欲しい。酷使されて終わるよ。
でね、やっぱりその点で一部上場企業は、割と安心して良いレベル。
何か問題あって、社員とかから訴えらたりすると株価に影響がダイレクトに来る。投資家は厳しいから。株式市場って一口で言えば資金調達の仕組みだから、投資家に見放されてしまうと事業を継続していくための資金が調達できんくなって、最悪の場合潰れちゃうべな。せやで。
だから上場企業いうんは世間体が大事なんや。良い子ちゃんでなきゃいかんのや。だから結果的に、(企業によって程度は本当に様々だけど)まあまあ社員大切にしようという仕組みが備わっている。
だから、よほど知人から紹介されたりして信頼できる企業でもない限り中小企業には新卒では入らん方が良いとワシは思っちょる。信頼できる根拠がない(あるならヨシ)。
研究開発狙うなら、勤務時間の制度はフレックスタイム制を選ぶこと。
これが今日の結論や。
会社に酷使されんな。つか会社に使われんな。
むしろ使ったれ。自分のキャリアアップの土台にしろ。
それが一番言いたいことや。
今日の授業はここまで。
【仕事で英語つかいたい人必見】バイオ系の民間企業(内資)研究職の業務での英語使用量の実際
前回は、民間企業の研究職に転職する上であったらよい英語力とか紹介してみた。具体的にはTOEIC点数とったらええ、っていうくらいしか話しとらんけど。
今日んとこは、企業で研究職として勤めとって、実際毎日どんくらい英語使うん?って話したる。
◆前回記事:バイオ系の民間企業研究職への転職と英語力(TOEICとか)
https://micromegane.hatenablog.com/entry/2019/03/13/075800
さて、わしは内資系のバイオ医薬品系企業の研究職してるわけやけど、一体どのくらい英語使ってんのかって話だ。
企業の求人案内とかにも、その企業の魅力のひとつとして「英語使う機会あり!」なんて書いていたりするこの時代。
多分昔だとそれはマイナスポイントだった(英語なんて使いたくないから)んだろうけど、今じゃプラスになるという変遷があったんだろうね。
わしも実際、英語ができることを就職や転職の際のアピールに使っただけでなく、実際に業務上使う機会があるかどうかも企業選びの指標の一つにしていた。
だって英語力つけたいし。
きちっと実用的な英語力を身につけて、国際舞台で活躍したいっていう希望があったし。
で、今ってきっとそういう人多いんじゃないかな?
そんなわけで、研究職は希望するけど国内で日本人以外とコミュニケーションとることなく日本語だけでまったりしたい人はこの記事読まんでヨロシ。
で、実際みんなどれくらい英語使いたい?てか使える?
例えばウチの場合やけど、学生んとき留学生ばっかなラボにおったいうんもあって毎週の研究進捗ミーティングは英語やったで。
ワシは博士課程の学生やったから後輩(留学生)に実験教えるんも実験結果の議論に付き合ってやるんもスライドや学会要旨修正してやるんも全部英語やったで。ワイはそれでできとった。
わいの英語力スペックはこんなもんや。でも別にうまくないよ。
流暢には話せんねんけど、意思疎通には問題ないレベル。ちなみに日本に学位取りにくる留学生なんて当然ながら英語ネイティブじゃあらへんよ。中国とかインドとか東南アジアとか中東とか東欧とかそんな感じや。めっちゃなまっとる。わいももちろんネイティブじゃないから、お互い超適当な英語喋るけどそれでも通じ合ってた。
だからコミュニケーションって、言いたいことをどれだけ真剣に伝えたいと思うかってことが大事だと思う。
で、仕事での英語って話だけど、最低でも学生の時と同じように日常のコミュニケーションとして英語が求められる職場を希望してた。
研究職になるまえの職場では海外出張多くて、出張先の職場では8割方外人だったから結構英語使ってた。
あと、海外の研究者とか結構来ること多くって、ラボマネやってたからその対応とかで結構英語使ってたで。
でもって今はどうなん?って話だ。
今ね、マジで使わんのだわ。
たまに海外メーカーが営業に来たりするけど、外人も来るけど日本法人の営業も連れて来るから結局営業トークは日本語でできたりするし。
英語を積極的に使う環境として、国内で強固な事業基盤がある内資系の大企業ってダメな気がする。日本語だけでやっていけすぎる。至れり尽くせりみたいな。
せやけど、大企業だから海外に拠点は複数あって、海外のメーカーを子会社に持ってたりするから海外に出向させてもらうチャンスさせもらえれば海外赴任して英語をたんまり使う機会はある。
だから、海外赴任のチャンスは虎視眈々と狙ってたりするねん。
もちろん研究職だから論文読んだりするときに英語を読むスキルは使うよ。成果出れば論文だって書けるから英語を書くっていう機会もある
でもさ、本当に喋る機会はねえぞ。
外資系企業なら違うかもだけど、そもそも外資は国内には営業拠点しか持っていないケースの方が多いらしいじゃんか。
シンガポールとか深センとかシリコンバレーとかに研究開発拠点作るのイケイケ企業はみんな好きじゃん。
ワシも行きたいで。
ていうわけで、企業研究職になると英語の会話力は全然身につかないよ。面接でアピールするんは良いけど、実際に使い所はあまりないという悲しい状況なりうる危険性あり。
その辺はあんまり期待して入社しないようにね。
逆に、研究には打ち込みたいけど英語はちょっとって人には朗報だった?
あ、そういうとき人は読まんでヨロシって書いた?
どっちでもいいさー
今日はこの辺で!
バイオ系の民間企業研究職への転職と英語力(TOEICとか)
前回は、なんやかんやで憧れの民間企業の研究職へ転職できるチャンスにありついた話をしたんだわ。今日は転職活動してて思った、企業が必要とする英語力ってことに関して思う存分語ったるわ。わいも随分気にしたで。転職活動中は。一体そこんとこどうなのよって話や。
◆前回記事:バイオ系の民間企業研究職ってすぐみつかるの?
https://micromegane.hatenablog.com/entry/2019/03/12/081655
研究職への転職に必要な英語力って実際どーなんって話。
わしの場合やけど、転職する前の会社で毎年トーイック受けとったわ。教育訓練的な制度で、金出してくれとった。
会社に正社員で入ると、そんなサポートも受けられるんやで。
アカデミアじゃ考えれなくない?
会社のいいとこだよね、こういうのは。毎年の年度末に、次年度はどんな講習会とか学会行きたいか、資格なんかとりたいんはあるんか言うて募集してくれはりまんねん。
言ったもの勝ちやさかい、これこれ受けたいいうんやで。前の会社でも、学会は年一回、業務に関係するを講習会年一回、トーイック年一回くらい受けてた。
で、今日はトーイックについて話すと心に決めた。
一番最後に受けた時のわしのスコアは850~900くらいで、900にあと一歩及ばずいう感じだったで。
よく言われる目安としては、この程度のスコアがあるとビジネスの現場で問題なく意識疎通が図れて、国際部門で活躍したい場合には必須なレベルらしい。
詳しくは、「トーイック スコア 目安」 とかで検索してみるとヨロシ。
んで、まあ実際自分はどうかっていうと、国際会議で招待講演の演者やったことあったり、学生のとき学内の留学生発表会で日本人として唯一登壇して口頭発表したりチェアマンやったりして結構英語には力入れてきてた。
スコアはそれなりに高いけど、トーイックそのものの勉強はほとんどしていないことも実はかなり自慢だったりする。普段人前では特にアピールしないけど、面接のときはこの辺猛アピールした。そしたら、社長のおじいちゃんウケはかなり良かった。
自分的に言うと、勉強して取るトーイックのスコアは信用できなくて、素の力で取ったスコアが本当の英語力だと思ってる。
だからトーイックの勉強サイトは見ない。研究職目指す人はそういった真の底力試されていると思った方が良いと思ってる。
アカデミアで研究職やるにしても、留学生来ても英語まともに喋れんくて相手できないなんてカッコ悪すぎじゃん?
いくら研究できてもそんな人いらんのかなって思ったりモスル。
でも、真に研究力高かったらきっとそんな他のスキルはあまり気にされないんだとも思う。
要するに、僕は再三このブログで述べているんだけど、「博士持ってます、でも凡人です」っていう人は自分のアドバイス聞いてくれると良いと思ってる。そうじゃなくて優秀な人ならこんな凡人のアドバイスいらんす。って話。
で、そんな凡人クラスの皆さん。
英語の力はつけておいて損はないです。
英語の勉強方法とかも需要がありそうなら今後このブログでも書くわいな。
トーイックの勉強方法は知らん。つかトーイックは勉強するな。結果としてトーイックで点が取れてくるようなら良い。
トーイックの点獲得ってことだけに着目すると回り道な勉強だとしても、本当の英語力付けたいならやっぱトーイックの勉強はしたらアカン。
面接2回あってんねんけど、2回とも英語については聞かれた。トーイック850~900クラスっていうかトーイック勉強マニアからしたら割と普通な点だけど、やっぱ研究界隈の人からすると結構珍しい点数みたい。
そもそも研究者はそういう資格試験自体あんま受けないしね。
でもやっぱビジネス業界的には結構ウケが良いという印象。てか研究のバックグラウンドあってトーイックみたいなのもしっかりカバーしてるってことで評価されているにかなっていう印象。
まとめると、
民間企業研究職への転職において英語力は重要。
内資系でも結構ちゃんと評価される。
今すでにトーイック高得点持ってんなら、ちゃんとアピールできるようにしたら良い。
例えば面接でトーイックの点が高いですけど英語得意なんですか?って聞かれたらどういう経緯でトーイック試験に興味持って受けたのか、実際どの程度使える英語力なのかってことを60秒くらいで説明できると非常にアピールになると思う。
英語得意な自信ある人は受けてみると良いよ。
ただ、試験形式全くわかっていないとちょっと戸惑うから模試の本一冊買ってやってみると良いよ。本一冊あたりだいたい3セット分の試験入ってるから、それをとりあえず一周すると試験形式はわかるかと。
試験の受験料は8000円くらいだった気がする。
今日はこの辺で!
バイオ系の民間企業研究職ってすぐみつかるの?
前回は、研究職探しのために転職エージェントに登録して、実際に10社くらいに応募してみたこと、jrecinの募集を見て自分で直接応募してみたっていう話をした。
◆前回記事:転職活動はじめました。って話
https://micromegane.hatenablog.com/entry/2019/03/11/081339
リクナビネクスト経由で応募した企業だけど、どこも面接にはお呼ばれされなかった。
応募した先が、平均年収も高く一般レベルでもどこもよく名前を聞く大手企業ばかりだったからかも。
自分の転職市場での価値というか、自分の身の丈を知る良い機会にはなったと思う。
よほど前職で顕著な成果でも出していない限り、企業規模を超絶飛躍させて転職することは難しいと感じた。
ただ、転職エージェントの人も自分が書いた書類をブラッシュアップしてくれたかというと、そうではなく誤字脱字直してくれたくらいだから、書類があんなんで企業ウケちゃんとしてたのかなっていう言い訳も少しする余地は残っていると思う。
ということから考えて、転職エージェントはやはり複数登録した方が良いのかなって思った。
エージェントの詳しい分野とかもあるだろうし。
どこのエージェントが良いかってのは他にも色々サイトがあるから参考にすればヨロシ。
ここではあくまで僕の体験を語るアルヨ。
で、結局は自力で直接応募したところで面接に呼ばれた。
転職エージェントを介すると、エージェントに払うお金が発生するからケチったのか。
エージェントを介することでまともな人をとれるというメリットもあると思うけど。
でもjrecin経由だからね。jrecinってきっと研究のバックグラウンドもった人しか見ないよね?
だから全く何も知らないような人はそもそもそんな応募して来ないっていうかちょっとした篩効果があったりするのかも。とか考えてみたり。
ともあれ、前職に比べると企業規模は大きいところへ書類通ったので、面接いったった。
面接で、実際にこんな業務担当して欲しいと思ってる的な説明受けた。
ちなみに、面接の前(書類通過後)にはSPIを受けさせられた。前の会社の採用のときも同じようなタイミングだった。転職市場、しかも研究職であってもSPIはふつうに受けさせられる可能性が高いことは知っておいても損はないかもね。
僕は計算問題とか結構苦手なんで、かなり一生懸命勉強したよ。いついつまでに受験すること、っていう期限があるんねんけど、その期限ぎりぎり(前日だったと思う)で受けた。あまりに受けず心配だったのか、企業の人から2回くらいリマインド来たよー(笑)
期限過ぎてねーんだからいいじゃんと思ってしまう。一体何のための期限だよ(怒)って。
日本人は時間にうるさくていかんばい。もっと心にゆとりをもって欲しいばい。ゆとり世代に期待するばい。
で、面接受けた会社の想定ポジション。詳細は書かないけど、いわゆる新規事業立ち上げ的ポジションだった。求人票には書いてなかったけど。
そういうのも面白そうだなって思った。
で、あれよこれよと面接合格して内定ももらった。
年収は、エージェント介さなかったからか交渉の余地はほとんどなかった。
ここは、これから転職しようと思っている人には気を付けてもらいたい。
個人で応募した場合、年収交渉は難しいってこと。
そもそもエージェント介さなくても引く手あまたのようなハイクラスな人には関係ないと思うけど、僕みたいな平凡な博士だと結構起こりそうなことだと思う。
で、具体的にいうと年収は前職プラス10万円くらいだった。
まあ前職がそもそも研究職じゃなかったし、新しい会社での期待値もそこそこだったからかもしらん。業界全く別分野だったし。
でもまあなんにせよ、売上高数千億はある大企業で研究職につけるなんて、ほかにチャンスはなかなか巡って来ないんじゃないかなって思った。転職エージェント経由では落ちたまくったし。
もっと給料高くしたかった~、とか職場はどこどこが良かったとか思うところはいっぱいあったけど、絶対条件からは外れなかったのでヨシとすることにした。
そんなこんな見つけた新しい職場だった。
前職辞める手続きも結構大変だった。
家族への理解も結構大変だった。
人は変化を嫌う生き物なんだなって思った。
そんなこんなを乗り越えてようやく僕は研究職に就いた。
今日はこの辺で!