博士の日記

医薬系民間企業の研究員を経て、外資系企業でマーケティング職をやっているバイオ系博士が日々を語ります。

【進路に悩める博士学生・ポスドクたち向け】研究支援職ってどーよ?≪中篇≫

博士課程を修了した僕が最初に就いた職は、民間企業の「研究支援職」というものだった。

この職種、研究周りの仕事の中では僕としては割とおすすめしたいレベル。

なので、前回からその職種の中身を紹介してきた。

 

ただ、前回までの記事ではいわゆる「研究支援職」に含まれそうな職種をリスト化しただけで、僕が本当におすすめしたい仕事の紹介にはなっていない。

その点を踏まえた上で、今回の記事も読んでほしい。

 

◆前回記事:研究支援職ってどーよ?(前篇)https://micromegane.hatenablog.com/entry/2019/03/05/081643

 

前回、研究者の仕事を以下の6つに分類して、それぞれの仕事を遂行するときにサポートしてくれる人がいるか?という視点から「研究支援職」を定義してきた。

(1)研究計画を練る

(2)予算をとりにいく

(3)実験をしてデータを出す

(4)データを解釈する

(5)論文等の形にまとめる

(6)論文等を発表する

 

 

前回、(5)まで説明してきたので、今日は(6)からお話ししたい。

 

(6)論文等を発表する

やっぱりコレですよ。研究してて一番達成感が得られるところではないでしょうか?

研究やってて論文書かないって、うんこした後にケツ拭かないのと同義ではないかと思うレベル。

僕も論文書くの大好きでした。学生の時分。

就職してから一度も書いてないよ・・

でも研究はしてる・・・

うんこ拭いてない・・のか?

 

気を取り直して話を続けよう。

得られた研究成果を論文という形にまとめて発表する、ということでようやく研究成果が日の目をみることになるし、その研究にひとまず終止符を打つことができる。

「これでエンドマークだ!」って叫びたくなるかもしれない。

(これ見てる多くの人は元ネタわからんでしょう。ウルトラマンジードですよ)

 

うん、書いてて思ったけどさすがにこの過程は支援とか関係ないよな。

論文作成したら、後は投稿するだけだし。投稿した論文が「受理(皆、アクセプトという)」されることをもって、論文発表という過程はほぼ達成かと。ちなみに論文が雑誌に受理されないことを「リジェクトされる」というよ。何か業界用語みたいな気がする。アグる(Aggregate=凝集するの日本語化表現)とか。ディスると最早同じレベル。

アグるは40代のおっさんでもふつうに使うし。でも多分そのおっさんはディスるは使わない気がする。若者言葉とか言って。

こういう英語の日本語化っていうことに関連していうと、ポリメラーゼ=ポリメレース問題がある。前者はドイツ語発音で、後者は英語発音ってやつ。で、昔こそ科学はドイツがリードしてたけど、今は英語(アメリカ?)圏がリードしているんだから英語読みしようっていう感じの流れ。

僕個人的にはポリメラーゼはポリメラーゼと発音したい。それを日本語表記と思ってやっていきたいと考えている。まあポリメレースはまだ良いけど、ジャイレースは違い過ぎて嫌だ。あと、ザイロース。

でも僕も学生のとき(学部3年生以下とか。まだ研究もしていないような頃)、授業で先生がポリメレースとかっていっててかっこよく感じてマネしてたかも。

 

話を蒸し返そう。

論文受理のあと、比較的大きめのネタだったらプレスリリース(その研究者の所属機関の広報から研究成果を記者発表するで世間様に広く宣伝すること)しようという選択がされるかもしれない。

僕も学生のとき、共著だった論文がかなり良い目のジャーナルにアクセプトされて、プレスリリースされたことがある。共著なので僕自身がプレスリリース対応に関わることを何かしたわけではないけど、主著の人は記者から電話かかってきたりしてすごい大変そうだった。新聞のったり、ローカルだけどテレビにも出たり。国内学会誌に解説記事を投稿してくれと依頼きたり。

プレスリリースに携わる広報の人は広い意味では研究支援かもしれない。学内の研究成果の戦略的発信を担っているわけで。そういう業務はURA(University Research Administrator)がやってたりするのかな?URAは僕も研究支援職のひとつとして興味もっているけど、その辺までくるともう本当に大学の領域なので実態は知りません。誰かオシエテクレ。

 

長くなってしまったな。

次回こそ、僕が語りたい支援職について語るかな。

 

今日はこの辺で!